【意外と知らない!】「高潮」・「高波」・「津波」の違いって何?
この記事は”意外と知らない、「高潮」・「高波」・「津波」の違い”について書いてあります。 この記事は約5分ほどで読み終えることができます。今回はそもそも正確な意味を知りたい、意味を知ることでこれからの防災を考えたい人向けとなっております。高潮・高波・津波も同じように高い波と考えていますが大きな違いがあります。
1. 世間が考える高潮・高波・津波のイメージ
最近、エーゲ海で大きな地震があったのは皆様ご存じでしょうか。2020年10月30日に、トルコとギリシャに面しているエーゲ海を震源としたマグニチュード(Mt)7.0の地震が発生し、トルコ・ギリシャで100人超の死者が出ました。
地震振動により家屋のほとんどが破壊されましたが、一部の地域では津波が来襲し、浸水被害が発生したことが各メディアで報道されています。
また、あるメディアでは、高波による被害が出ているとされています。果たして、今回の地震では津波が来襲したのか、高波が発生したのか、またまた両方発生したのかわかりません。
そもそも、高波・高潮・津波の定義が分からないと、どのような被害なのか想像できません。
今回は高波・高潮・津波の定義について書いていきます。私も3つの定義は大学に入る前は曖昧でした。しかし波に関する講義を受けたことで、これらの3つの定義を理解しただけでなく、今後起こり得る災害対策を考えられるようになりました。
2. 高潮・高波・津波の違いとは
1.高潮とは
高潮は台風などの低気圧により海水が吸い上げられることで海水面が上昇し高い波が発生する現象です。
低気圧の周りにある高気圧が海水面を押すことで、低気圧のある領域では潮が高くなるため、気圧の差が大きくなるほど高潮が高くなる傾向があります。そこに低気圧発達による強風が重なることで高潮の威力が増大します。
よく”900Pa(パスカル)の猛烈な台風”と聞き、数字小さいのに何で猛烈と思うかもしれません。これは、”低い気圧になることで気圧差が大きくなるから強い吸い上げ効果が出てくる(=高潮が発生する)”ということなのです。
2.高波とは
高波とは、低気圧による強い風が海水面を振動させることで発生する波のことです。
高波の特徴としては年中発生する可能性が高い波であることです。高潮は台風が来る7月~9月の期間に多く発生しますが、高波は季節関係なく気象条件がそろえばいつでも発生します。
3.津波とは
津波は地震・海底での地すべりが原因で発生する波のことをいいます。
地震といっても海側に震源がある場合のみで、陸地で発生する地震では津波は起きません。地震や地滑りで海底地盤が大きく陥没・隆起することで、海水が押し上げられる・引き上げられることで津波となります。
4.高潮・高波・津波の威力の違い
先ほどは3つの波の定義について述べましたが、どのような違いがあるのでしょう。ここでコップに入ったお茶をイメージしてください。そしてお茶の水面をイメージしてください。
高波はお茶を冷ます時に息を吹きかけると水面が揺らぎますよね。それが高波です。
高潮はストローでお茶を飲んでください。ストロー内では水面が勢いよく上がりますよね。それが高潮です。
津波は、お茶をコップごと投げつけてください。それが津波です。
お茶の水面の上り具合では津波>>高潮>>>高波ですよね。それが影響力の違いです。やはり津波が一番被害をもたらしやすく、続いて高潮、そして高波の順番になっております。
また発生頻度で考えると、一番は高波です。次に高潮・津波ですよね。でも地域によっては津波が起きない地域もあるので津波が最低頻度の発生率と考えられます。
以上を踏まえて問題です。
Q.津波とはトルコで起きた波は高波・津波どちらの可能性が高いでしょう?
答えは津波の可能性が高いと私は考えます。
(もしかしたら、紹介したニュース記事で書かれている通り風により高い波が発生し被害が出ていたのかもしれません。)
終わりに
今回は高潮・高波・津波について書かせていただきました。ブログではいつもブログ作成に有意義なツールやプログラミング術について書かせていただいているので、たまにはこういった雑記についても書いてみたいと思い取り組ませていただきました。是非皆様にも波について理解を深めて頂けたらと思います。
今回の記事でも津波のイメージ画像を紹介したり、エーゲ海の位置をgoogleマップで示しました。私のほかの記事でgoogleマップをブログに埋め込む方法・著作権フリー画像ウェブサイト3選についても書きましたので、ぜひチェックしてください。
最後まで見ていただきありがとうございました。